インフルエンザ脳症-1

インフルエンザ脳症の子供の症状!治療法や後遺症は?

今年は例年以上にインフルエンザが流行しています。

インフルエンザに感染することで心配なのは、

インフルエンザ脳症などの重病に発展していかないかどうかです。

 

インフルエンザ脳症に子供がなってしまった場合の症状や

後遺症を残さないための対処方法、治療法などを

まとめました。

 

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インフルエンザ脳症とは?

インフルエンザで怖いのは、肺炎や中耳炎、

インフルエンザ脳症などの合併症が起こることです。

インフルエンザ脳症は急性脳炎に含まれています。

インフルエンザ脳症は、5歳くらいまでの乳幼児に発症しやすく、

重篤化しやすい病気です。

 

親として子供がインフルエンザにかかったら、

まず心配になる病気だと思います。

 

インフルエンザ脳症は、脳内にウイルスが入っておらず、

免疫が正常に働かなくなります。

脳炎の場合は、脳内にウイルスが入り炎症を起こしますが、

インフルエンザ脳症の方が脳炎より重症となります。

 

インフルエンザ脳症の原因は?

インフルエンザ脳症の原因は、まだはっきりとは解明されていません。

仮説として、インフルエンザの病原性が非常に強く、

いん体内に侵入したウイルスを排除する物質『サイトカイン』の働きに障害をきたし、

過剰な免疫反応が起き、インフルエンザ脳症が発症すると考えられています。

 

インフルエンザ脳症の死亡率や後遺症になる確率は?

インフルエンザ脳症の死亡率は30%でしたが、

2005年に示された『インフルエンザ脳症ガイドライン』により、

死亡率は9〜10%ほどとなりました。

後遺症は20〜25%となっています。※1,※5

 

子供だけでなく、大人もインフルエンザ脳症になる可能性も

死亡する可能性があります。

 

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インフルエンザ脳症の子供の症状は?

インフルエンザ脳症の症状は、

通常のインフルエンザでの症状である高熱、関節痛、咳、倦怠感

などに加えて、けいれんなどの神経症状が見られます、

 

インフルエンザ脳症の発症は急激です。

80%は発熱後数時間〜1日の間に、

けいれん・意識障害・異常行動などが見られます。

けいれん全身がガタガタ震えるような硬直性のけいれん。
持続時間は一定せず、短い時は1分くらい。
けいれんが、10~15分以上続く場合、時間は短くても何回も繰り返す場合、
左右非対称のけいれんの場合は、医療機関に連絡をしてください。
意識障害起きているのか寝ているのかわからないような状態で、呼んでも返事をしない、
痛みや刺激に反応しない、というような症状がひどくなる場合は、医療機関に連絡をしてください。
異常行動・両親がわからない。いない人がいるという。(人を正しく認識できない)
・自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない。
・アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見えるなど、幻視・幻覚的訴えをする。
・意味不明な言葉を発する。ろれつがまわらない。
・おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
・急に怒り出す、泣き出す、大声で歌い出す。

脳症の場合は、こういった症状の持続時間が長いです。
このような症状が見られた場合、早めに医療機関に連絡をしてください。

 

インフルエンザとみられる発熱後は

子供の様子を注意深く見守る必要があります。

 

インフルエンザ脳症の診断方法は?

まず、インフルエンザにかかっているかどうかの診断が必要となります。

長い綿棒で鼻の粘膜を採取し、迅速検査が行われます。

 

インフルエンザにかかっていて脳症の疑いのある症状が出ている場合は、

頭部CT、脳波検査、頭部MRI + 血液、尿検査などが行われます。※2

 

インフルエンザ脳症の治療法は?

インフルエンザの治療法としては、

「タミフル」「リレンザ」などの抗インフルエンザ薬を使います。

 

インフルエンザ脳症は、急激な発症と症状の進行が早い疾患のため、

治療法は、全身状態を保つ「支持療法」と

免疫異常を早く沈静化するための「特異的治療」が不可欠です。

 

支持療法

・心肺機能の評価と安定

(意識レベルの評価、呼吸困難の把握、気道確保、酸素投与、捕液開始、血圧維持など)

・抗けいれん薬を用いたけいれん抑制と予防

・脳圧管理

・体温の管理

(身体の冷却、解熱剤(※アスピリン、ジクロフェナク Na、メフェナム酸は禁忌))

 

特異的治療

抗ウイルス薬(オセルタミビル)投与や、

免疫異常を抑えるため「メチルプレドニゾロン・パルス療法」が

行われます。

早期(脳症発症1〜2日目)にこの療法をした場合、

予後が比較的療法というデータが得られています。

出典:インフルエンザ脳症ガイドライン

ほかに、ガンマグロブリンという5種類の抗体を持つタンパク質を投与する

「ガンマグロブリン大量療法 」もあります。※3

 

インフルエンザ脳症の後遺症は?

インフルエンザ脳症を発症すると、約25%という確率で

後遺症が残ります。

インフルエンザ脳症の後遺症は、身体障害(四肢麻痺・片麻痺など)や

精神障害(知的障害やてんかんなど)がありますが、

症状の種類や程度は人によって異なります。※4

インフルエンザ脳症後遺症

出典:インフルエンザ脳症ガイドライン【改定版】

インフルエンザ脳症の予防法は?

インフルエンザ脳症の予防法ですが、

まずインフルエンザに感染しないことが重要です。

 

まず、基本ですが、手洗い・うがいをしっかり行い、

インフルエンザが流行っている時のお出かけ時にはマスクを着用しましょう。

 

インフルエンザワクチンが重症化を防ぐために効果があると言われていますが、

私的にはどこまで効くのか懐疑的な部分があったりします。

インフルエンザワクチンについては、

ご自身で納得の上、受けましょう。

 

まず大事なのは病原菌に負けない免疫力を持つことではないかな、

と思います。

 

 

インフルエンザ脳症は発症が突然で急激に進行していきますので、

調べれば調べるほど、怖いな、と思いました。

 

ランが今、風邪で昨日病院に行きましたが、

インフルエンザに感染しないかドキドキしました。

インフルエンザが流行している時は、

病院はできるだけ行きたくないですよね。。

 

まずはインフルエンザにかからないように気をつけていきたいですね。

 

※1,2,4 参考文献 : 厚生労働省「インフルエンザ脳症ガイドライン【改定版】」

※3 参考文献 : 厚生労働省「インフルエンザ脳症ガイドライン」

※5 参考文献 : 日本ウイルス学会「第56回日本ウイルス学会シンポジウム特集

2.小児の急性脳炎・脳症の現状」

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