先日、同じマンションの同じ階に
救急隊員がやってくる事態がありました。
ちょうどランと外出から帰った時で、
マンションの下に救急車が止まっているので、
(なにごと?)と思いつつ、エレベーターに乗ろうとすると、
ちょうど救急隊員とエレベーターに乗ることになりました。
どの階で降りるのかとボタンを押そうと聞くと、
なんと行き先は私が降りる階ではないですか。
熱性けいれんで近所の子が救急車に!
同じ階の人は皆顔見知りなので、
(だ、誰?どうしたの?)
と不安になりました。
とても気になりつつも、救急隊員の人に内情を聞くのもためらわれたので、
何も聞きませんでしたが、エレベーターが止まると、
救急隊員の方は、小さな子がいる家の中から母親に呼ばれて入って行ってました。
(玄関が少し空いていました)
私はどうしたんだろ、と思いながらも、ランと家に入りました。
その後、気になったので、外をうかがっていると、
小さな男の子が熱性けいれんのため、救急隊員に抱えられ、
母親と一緒に病院へと向かうようでした。
1歳半くらいの男の子で、
隊員に抱えられていても痙攣をしていたようです。
私もランが熱が出ると熱性けいれんにならないかどうか
不安な思いをしていたことがあるので、
本当に可哀想で心配になりました。
わが子が痙攣を始めたら、親は本当にどうしたらいいかわからなくなりそうです。
熱性けいれんとは?
熱性けいれんは、38度以上の高熱時に起きるけいれんや一時的な意識障害のことです。
主に6歳以下の乳幼児期に起こることが多く、1~2歳が発症のピークといわれています。
日本では大体10人に1人くらいの割合で起きています。
痙攣は熱が出始めて24時間以内に起きることが多く、5分以内に治まることが多いようです。
が、熱が2~3日続いた後に起きる痙攣は、髄膜炎や脳炎の恐れが有るので注意が必要です。
熱性けいれんの対処法!
子供が痙攣を始めると親は焦ると思います。
昔から聞いていたのは、けいれんが起きた場合、
舌を噛み切らないように割り箸をかませるとかですが、
口の中を傷つけたり、吐き気を催すことがありますので、
これは絶対してはいけません。
熱性けいれんが起きたら、慌てず、まず【観察】することが大事です。
子供が苦しんでいるのに何もせずに見ているだけなんて!と思いますが、
その状況をよく見て記録し、医師に伝えることができるようにするのです。
熱性けいれん時、観察・記録すること
- 体温
- 発作の長さ(何分続いたのか)
- 体全体のけいれんなのか、一部なのか。左右どちらなのか。
観察すると同時に行うこと
- 首回りの衣服をゆるめ、頭部を少しそらせ呼吸を楽にする。
- 顔を横に向け、嘔吐した場合、気道に入らないようにする。
- 吐いていれば、口や鼻の周りをきれいに拭く。
- 元に戻るまでそばから離れない。
- 薬や飲み物を与えないようにする。
- 抱っこしたり、大声で呼びかけない。
- 体を冷やす。
とにかく親が落ち着き、子供のために冷静に、できることだけをすることが
重要ですね。
熱性けいれんで救急車は呼んだほうが良いの?
熱性けいれんの場合、脳に障害が起きたら、など
非常に心配になります。
が、熱性けいれんの70〜80%は心配のないものと言われています。
ですが、下記のような症状がある場合は、早めに受診することが重要です。
すぐに受診が必要な場合や救急車を呼んだ方がいい場合
- けいれんが10分以上続く。
- けいれんが短時間で何度も繰り返す。
- 体の一部だけのけいれんや、左右のけいれんの差が激しい時。
- けいれん後、意識が回復しない場合や、体の動きが悪い場合、麻痺がある場合。
- 初回の発作(特に1歳未満)
もし私だったら、子供に熱性けいれんが現れ、体の左右差がなく、
10分以内に収まり、その後すやすや寝ている場合、翌日に病院に行くと思います。
どう見ても尋常ではない、というような場合は、救急車を呼ぶと思います。
判断がなかなか難しいですが、子供に万一があってはいけないので、
親の判断がとても重要になりますね。
初めてのけいれんの時、救急車を呼ぶのはいたしかたないそうです。
やはり親としては心配になりますしね。
熱性けいれんの後遺症は?
熱性けいれんは、1度起きると何度も繰り返し起きるイメージですが、
実際は、2回目もけいれんが起きる子は3人に1人です。
3回目の発作を起こす子は、10人に1人と言われています。
熱性けいれんのほとんどは、その後もなんの心配もいらないものです。
が、まれに【てんかん】を持った子が発熱時、初めての発作を起こすことがあり、
熱性けいれんが非常に怖いというイメージにもつながっているようです。
実際、【熱性けいれん】と【てんかん】は症状がかなり異なるようです。
【てんかん】は、熱が低くてもけいれんが起きたり、
左右どちらかの体のけいれんや、いつまでも止まらない、などの症状があります。
初めての診断では、熱性けいれんと診断をされることがあっても、
その後、何度か同じことを繰り返しているうちに、【てんかん】であることが
わかったりすることがあるようです。
熱性けいれんから【てんかん】になるのでは、と思ってしまいますが、
それはないと考えられているようです。
また、数分以内に治る熱性けいれんで後遺症が残るということは
ないようですので、冷静に対応するようにしましょう。
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